1月5日 拙者の誕生日である。
恐ろしいことに70歳になった。
2009年の2月、肝臓の診察を受けに武蔵野赤十字病院にいった。
そのときの担当医、泉名医から「肝硬変になっている。余命4ヶ月。今日から断酒すべし」といわれた。頭にきて半年禁酒した。
だが、それから浴びるほどに酒を飲み、2012年ついに入院する羽目になった。
余命4ヶ月を宣告されてから9年たった。
長編小説「猫はときどき旅に出る」「さすらいの皇帝ペンギン」の2冊を上梓できた。
そして「投資家の父より息子への13の遺言」「ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病」の2冊。
近藤誠先生との対談集。「がんを忘れたら余命が延びました」
文庫書き下ろしの「お江戸の姫君」「お江戸の信長」
さらに昨年暮れにエッセイ集「楽天家は運を呼ぶ」を岩波書店から出版することができた。
なんだかすごいと思う。
夜、「酒楽」で家人と娘と娘の子供と4人で食事する。
「4年前には本当にもうダメだと思った」と娘が感心していた。
悪い奴ほど長生きする。